ヒルトンが会員プログラム「Hilton Honors(ヒルトン・オナーズ)」において、新たな最上位ステータス「Diamond Reserve(ダイヤモンド・リザーブ)」を新設すると発表しました。
これに合わせて、既存ステータスであるゴールド・ダイヤモンドの資格基準も2026年から大きく見直されます。今回の発表は、ヒルトンユーザーにとって実質的な優遇改善が多く、注目が集まっています。
新ステータス「ダイヤモンド・リザーブ」とは?


ダイヤモンド・リザーブおよび新しい基準は、2026年1月1日宿泊分から適用開始 となります。2026年以降の宿泊数・滞在数・年間利用額が、そのまま新ステータス判定に使われるイメージです。
ヒルトン・オナーズにおけるステータス構成は以下の5段階に。
- メンバー
- シルバー
- ゴールド
- ダイヤモンド
- ダイヤモンド・リザーブ(NEW)
ダイヤモンドのさらに上に位置する“究極の上級会員”というイメージです。
取得要件:世界トップクラスのハードル
ダイヤモンド・リザーブの条件は次のいずれも満たす必要があります。
- 年間80泊、または 40滞在
- + ヒルトングループでの年間利用額 18,000ドル(約270〜280万円)
マリオットの「アンバサダー」に近い位置づけで、頻繁にヒルトンを利用するビジネストラベラーやヘビーユーザー向けのステータスと言えます。
ダイヤモンド・リザーブの特典
発表された主な特典は以下の通り。
1. プレミアムルーム/スイートの事前確約(年7泊まで)
予約時点でスイートを確定できる「確約アップグレード」を年1枚付与(7泊分として利用可能)。※ポイント宿泊でも適用可能という強力な特典。
2. 空室時の“最優先”アップグレード
通常のダイヤモンドより優先度が高く、満室でなければほぼ最大限のアップグレードが期待できるレベル。
3. 16時レイトチェックアウトが“確約”
ヒルトンは通常、レイトチェックアウトは保証ではありません。そのため、この16:00確約は非常に大きなメリット。
4. ボーナスポイント +120%
ダイヤモンドは+100%なので、さらに上乗せ。
5. プレミアムクラブアクセス(詳細不明)
ウォルドーフ・アストリア大阪のようにラウンジが存在しないブランドでも、独自のプレミアム特典(ドリンク・軽食など)が提供される可能性ありと注目されています。
6. 専用カスタマーサポート(24時間365日)
既存ステータス(ゴールド/ダイヤモンド)も要件が変更


2026年1月1日から基準が下記のように緩和されます。
ゴールド
25泊
または 15滞在
または 年間利用額 6,000ドル
ダイヤモンド
50泊
または 25滞在
または 年間利用額 11,500ドル
特に日本では、年会費16,500円のヒルトン一般カードでゴールドステータスが付与されるため、「今回の改定でゴールド特典が削られるのでは?」という声もありました。
しかし、ヒルトンは今回のアップデートにおいて ゴールド/ダイヤモンド会員の主要特典(朝食・ラウンジアクセス等)を継続する方針 を示しており、既存会員にとって大きなマイナスはありません。
※なお、朝食特典やラウンジ利用条件はブランド・地域(とくに米国)で仕様が異なるため、滞在先のホテルごとに内容を確認するのがおすすめです。
今回の発表での“実質的な改悪ポイント”
気になる点もいくつかあります。
1. 一部ブランドのポイント付与率が変更
2026年1月8日以降、
Homewood Suites と Spark by Hilton のベースポイント付与率が、1ドル=10ポイント → 1ドル=5ポイント に変更されます。
これは、すでに「1ドル=5ポイント」が基本となっているHome2 Suites や Tru by Hilton に合わせる形で、一部ブランドの還元率が統一されるイメージです。
2. ロールオーバーナイトが廃止へ
余った宿泊数を翌年に繰り越せる「ロールオーバーナイト」は、
2025年分を最後に適用され、2026年1月1日以降は廃止 されます。
- 2025年に獲得した超過宿泊数 → 2026年の資格に繰り越しOK
- 2026年の宿泊数 → 2027年には繰り越されない(制度自体が終了)
という流れになります。
3. ライフタイムダイヤモンドの価値低下
新しい最上位ができたため、ライフタイムダイヤのアップグレード優先度は実質的に低下する見込み。
ヒルトンにとって“久々の大型アップデート”
今回の改革は、以下のようにまとめられます。
- ゴールド・ダイヤモンド → 取得しやすくなる
- 新最上位「ダイヤモンド・リザーブ」 → 超上級者・ビジネストラベラー向け
- 既存特典は継続 → 一般ユーザーはほぼメリットのみ
日本のヒルトンユーザー、とくにクレカでゴールドを維持している方にとっては、影響は限定的で安心できる内容と言えます。




