白い桜と朱の三重塔。この組み合わせを知ってから、春の清水寺がいちばん好きになった。
清水寺の境内には約1,500本の桜があり、見頃は例年3月下旬から4月上旬。この時期に合わせて春の夜間特別拝観も行われます(2026年は3月27日から4月5日まで開催されました)。
私は2026年の春、初めて桜の季節にこの寺を訪れました。何度も通ってきた清水寺ですが、桜の境内は初めて。この記事では、その日に歩いた春だけの景色をご案内します。
初めての桜の清水寺は、雨上がりの晴天だった

訪れた日は、あいにく前日に雨。花びらが落ちてしまった木もありました。それでも当日は晴天に恵まれて、気分まで晴れていきます。坂を上りきった先、桜に縁どられた仁王門が見えた瞬間、来てよかったと素直に思いました。

散り際を含めてが、桜です。満開のピークを逃しても、春の清水寺は十分に応えてくれる。それがこの日いちばんの発見でした。
白い桜に、朱がいちばん映える
歩き始めてすぐに気づいたのは、ここの桜が基本的に白いこと。その白さが、朱塗りの伽藍と驚くほど相性が良いのです。

淡い紅色の桜が主役の名所とは、春の色の設計がまるで違います。白い花が朱を引き立て、朱が白を際立たせる。本当に綺麗で、境内のどこを切り取っても絵になりました。
三重塔は、桜の額縁の中に
とりわけ足が止まったのが、三重塔です。高さ約30メートル、国内最大級の塔が、白い桜の額縁越しに青空へ伸びていく。この構図を探して、塔の周りを何周もしました。

桜の季節の清水寺を一枚で語るなら、私はこの三重塔と桜を選びます。
轟門から本堂へ、春の順路を進む
拝観受付を抜けて轟門へ。扁額のすぐ横まで桜の枝が伸びていて、門をくぐる前からすでに春の演出が始まっています。

本堂の回廊では、金色の吊り灯籠の向こうに桜と新緑がのぞきます。桜と紅葉の時期は昼も夜もいつも以上の人出ですが、順路は一方向に流れていくので、列に身を任せてゆっくり進むのがこの寺の歩き方です。

奥の院から、桜の雲に乗る舞台を
奥の院まで進むと、お馴染みの構図が春の装いで待っています。白い桜と新緑に包まれた清水の舞台。秋の燃えるような景色とはまったく別の、柔らかな額縁です。

舞台からの京都市街も、春は霞がかった柔らかな眺めになります。晴れていれば京都タワーもくっきり。同じ場所に季節を変えて立つ楽しさを、いちばん感じられるのがこの眺めです。

中興堂の近くで、紅枝垂れ桜に出会う
白い桜が主役の境内で、ひとつだけ濃い紅色をまとう場所があります。三重塔からほど近い、中興堂のあたりの紅枝垂れ桜です。

枝垂れた花が頭上を覆い、淡い紅色のトンネルをつくっていました。白の境内に差し込まれた一点の紅。人の流れから半歩それた場所にあるので、桜の季節に訪れたらぜひ探してみてください。

春の夜間特別拝観は、次の宿題にした
桜の時期には夜間特別拝観も行われ、ライトアップされた夜桜と、観音さまの慈悲を表す青い一筋の光が境内を包みます。2026年は3月27日から4月5日の開催でした。

正直に書くと、私はまだ春の夜を歩いていません。秋の夜間拝観で魅了された分、夜桜への期待は募るばかり。次の春の宿題として、楽しみに取ってあります。開催期間は年ごとに変わるので、春の計画は公式発表を確認してから立てるのが確実です。
結び|白い桜の寺は、また来たいと思わせる

前日の雨で花びらが落ちかけていても、この春の清水寺は、また来たいと思えるほど好きなシーズンになりました。白い桜と朱の伽藍、桜の雲に乗る舞台、そして一点の紅枝垂れ。秋とはまったく違う顔が、春の東山で待っています。
桜の朝に、東山から歩き出す

桜の時期の清水寺は、朝が勝負です。二寧坂のパーク ハイアット 京都に泊まれば、人出が本格化する前の参道を、宿から歩いて上がれます。春の京都は宿から埋まっていくので、私自身、この季節は宿を先に決めるようになりました。
もっと深く知る
- 清水寺|清水の舞台と音羽の滝へ、ご利益と四季を辿る東山の起点
- 清水寺の紅葉|夜間特別拝観の青い光と、昼に燃える境内を歩いた二日間
- 建仁寺|双龍図と風神雷神に出会う、京都最古の禅寺の歩き方
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アクセス|桜の季節の行き方
- 京都駅から:市バス206系統・100系統で「五条坂」下車、徒歩約10分。
- 祇園四条・京都河原町から:市バス207系統で「清水道」下車、徒歩約10分。
門前通りは日中(8:00〜19:00)車両通行禁止のため、タクシーの場合も参道の下で降りて坂を上ります。桜の時期は道路も混み合うので、時間には余裕を持たせてください。
基本情報|清水寺の桜
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 音羽山 清水寺(北法相宗) |
| 所在地 | 〒605-0862 京都市東山区清水一丁目294 |
| 電話 | 075-551-1234 |
| 桜の見頃 | 例年3月下旬〜4月上旬(境内の桜は約1,500本) |
| 拝観時間 | 6:00開門〜18:00閉門。春の夜間特別拝観期間は21:30閉門(21:00受付終了) |
| 春の夜間特別拝観 | 2026年は3月27日〜4月5日に開催(期間は年ごとに変更されます) |
| 拝観料 | 大人500円・小中学生200円 |
| 公式サイト | https://www.kiyomizudera.or.jp/ |
※桜の色づきや見頃は年によって変わります。春の夜間特別拝観の日程を含め、お出かけ前に公式サイトで最新情報をご確認ください。

