プライオリティ・パス(Priority Pass)は、世界148以上の国や地域にある「1,300以上の空港ラウンジ」を利用できる会員サービスです。ビジネスクラスに乗らなくても、エコノミー利用時の待ち時間を快適にできることから、海外旅行や出張をよくする人にとって欠かせない存在になりつつあります。
この記事では、プライオリティ・パスの 仕組み・料金・使えるラウンジ・メリット・無料で持つ方法・注意点 を、はじめての方でも迷わないよう丁寧に整理します。
旅行前に「どう使うのが正解なのか?」を判断できるように、2025年の最新情報で解説します。
旅行に強いクレジットカードを横断で見たい方は、こちらの 「旅行におすすめのクレジットカード総合ガイド」 も参考になります。
プライオリティ・パスとは?


プライオリティ・パスは、「航空会社や搭乗クラスに関係なく」空港ラウンジを利用できる会員サービスです。
通常、航空会社ラウンジは
・ビジネスクラス以上
・上級会員
に限られますが、プライオリティ・パスがあればエコノミー利用時でも入室できます。
旅行前の時間を
・静かな空間で
・軽食やドリンクとともに
・ゆっくり整える
そんな“旅の質を整えるサービス”と言えます。
プライオリティ・パスで使える主なサービス
空港ラウンジでは、次のようなサービスが無料で利用できます。
- 軽食・スナック
- アルコール・ソフトドリンク
- Wi-Fi
- 電源席・ワークデスク
- ソファスペース
- シャワールーム(空港による)
- 一部は食事フルコース・レストランとの提携もあり
特に海外空港では設備が充実しており、「空港ごとにクオリティが違う楽しさ」もあります。
プライオリティ・パスで利用できるラウンジ
プライオリティ・パスは “海外のラウンジサービス” という印象が強いですが、実際には 日本国内の主要空港でも利用できます。海外・国内どちらの旅行でも、待ち時間を静かに整えられるのが大きな特徴です。
日本
- 成田空港(国際線ラウンジ多数)
- 羽田空港(国際線ターミナルの対象ラウンジ)
- 関西国際空港
- 中部国際空港(セントレア)
※「海外専用」と誤解されがちですが、日本国内だけの旅行でも活用できます。
海外(例)
- シンガポール・チャンギ空港
- 香港国際空港
- バンコク・スワンナプーム空港
- ソウル(仁川)
- ロサンゼルス
- ロンドン・ヒースロー
- ドバイ
- ホノルル
世界の主要国際空港はほぼカバーされており、海外旅行では特に価値を感じやすいサービスです。
プライオリティ・パスと「カードラウンジ」はどう違う?
プライオリティ・パスで利用できるラウンジと、一般的な「カードラウンジ(ゴールドカードで入れる国内ラウンジ)」は全く別のサービスです。名前が似ているため混同されがちですが、設備・質・対象空港など、根本的に違います。
以下で違いを整理します。
カードラウンジ(国内空港に多い)


- 対象:国内空港に多い
- 入室条件:ゴールドカード以上で無料、同伴は有料
- 内容:ソフトドリンク、簡易スペース
- 飲食:軽いドリンクのみ
- 設備:作業スペース・新聞程度
- 海外ではほぼ使えない
簡易的な休憩スペース と考えるのが近いです。
プライオリティ・パスのラウンジ


- 対象:世界1,300以上の“国際線ラウンジ”
- 入室条件:PP会員(カード付帯で無料にできる)
- 内容:軽食・アルコール・食事・シャワー・広い休憩席
- 飲食:空港によってはフル食事、ビュッフェ形式
- 設備:シャワー・仮眠・ワークスペースなど
- 海外空港で圧倒的に強い
航空会社ラウンジに近い“本格ラウンジ”に入れるのがプライオリティ・パス。
違いをひと言でまとめると。。
- カードラウンジ → 国内の軽い待合室
- プライオリティ・パス → 世界中の“本格ラウンジ”が使えるパス
プライオリティ・パスの料金プラン(公式)
本来は有料の会員制サービスで、3種類あります。
| プラン名 | 年会費 | 利用回数 |
|---|---|---|
| スタンダード | 99USD | 都度課金 |
| スタンダード・プラス | 329USD | 年10回まで無料 |
| プレステージ | 469USD | 無制限利用 |
実際には、これらの料金を支払う必要はありません。日本では複数のクレジットカードで プライオリティ・パスを無料で持つことができます。
特に旅行者に人気なのが次の3枚です:
・楽天プレミアムカード(年5回無料)
・セゾンプラチナビジネスAMEX(無制限)
・アメックスプラチナ(家族全員無制限)
プライオリティ・パスを「無料で持つ方法」
2025年の日本で、プライオリティ・パスを無料で持つベストな方法は 対応クレジットカードを作ること です。
代表的なカードは以下。
| カード名 | 利用回数 | 家族カード | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 楽天プレミアムカード | 年5回まで無料 | 家族カードは対象外 | 格安でPPを持ちたい方向け |
| セゾンプラチナビジネスAMEX | 無制限 | 家族カードもOK(PP1枚目無料は本人のみ) | ラウンジ利用が多い人に最適 |
| アメックスプラチナ | 本会員+家族カード4枚まで無制限 | 全員に無制限PP付帯 | 家族旅行なら最強 |
・楽天プレミアムカードの詳しい特典を見る
・セゾンプラチナビジネスAMEXの特典を見る
プライオリティ・パスの使い方
使い方はとてもシンプルです。
- 空港ラウンジ入口へ行く
- プライオリティ・パス(カード or アプリ)を提示
- 受付でチェックしてもらい入室
※あらかじめアプリのデジタル会員証をセットしておくとスムーズ。
プライオリティ・パス以外にも、旅行を快適にするカード特典は多数あります。
航空会社ラウンジ、手荷物サービスなどをまとめた 旅行クレカ総合ガイド はこちら。
プライオリティ・パスのメリット


① 旅の待ち時間が“快適な時間”に変わる
飲食・休憩スペースが整い、旅のストレスが大きく減る。
② 海外旅行ほど価値が爆発する
海外ラウンジは設備の良さが段違い。
③ 年5回でも十分“元が取れる”
ラウンジの価値は1回あたり 2,000〜4,000円程度。
→ 年2回の海外旅行でも十分メリットあり。
④ レストラン併用型のPP対象施設もある
空港によっては「レストラン1,000〜3,000円クレジット」が出ることもある。
プライオリティ・パスの注意点(誤解しやすいポイント)
- 同伴者は基本的に有料
ほとんどの場合、1名につき 35USD 前後。 - すべてのカードが“無制限”ではない
楽天プレミアムのように利用回数制限タイプもある。 - 家族カードにはPPが付かないカードもある
アメックスプラチナは付くが、楽天は付かない。 - ラウンジによって混雑や提供内容が違う
期待値は空港ごとに調整が必要。
どのプライオリティ・パスを選ぶべき?
あなたの旅の頻度で判断するのが正解。
✔ 年1〜2回:楽天プレミアムで十分(5回無料で使い切れないほど)
✔ 年3回以上:セゾンプラチナの「無制限PP」が快適
✔ 家族旅行が多い:アメックスプラチナ一択(家族4名まで無制限PP)
不要に高額なカードを作る必要はありません。あなたの旅行のリズムに合う“回数”で選ぶのがベストです。
まとめ:プライオリティ・パスは旅の質を確実に上げる


プライオリティ・パスは、旅行の「待ち時間」を快適なひとときに変えてくれるサービスです。
- 使える空港ラウンジが多い
- 飲食・Wi-Fi・電源が整う
- 海外旅行ほど価値が高い
- カードによっては無料で持てる
海外旅行が年に1〜2回でも、プライオリティ・パスは旅の質を大きく変えてくれます。
無理なく使える範囲で始めたい方には、楽天プレミアムカード(年5回無料) がいちばん扱いやすい選択です。








