メルキュール京都宮津リゾート&スパ|天橋立を望む高台で、なにも決めない一日を

メルキュール京都宮津リゾート&スパ|天橋立を望む高台で、なにも決めない一日を

日本三景を、窓の向こうに置いたまま眠る。

京都駅から特急と京都丹後鉄道を乗り継いで宮津へ。駅から車で12分ほど、宮津湾に突き出した栗田半島の坂を上がりきったところに、そのホテルは立っています。2024年4月にメルキュールとして生まれ変わった、36㎡以上の客室ばかりを揃えるリゾートです。

夕食も朝食も、ラウンジのお酒も温泉も、すべて宿泊料金のなかにある。——そんな滞在を、私が同ブランドのグランドメルキュール沖縄残波岬リゾートに滞在して感じたブランドの空気に、公式情報と滞在した人々の声を重ねながら、ひとつずつ紐解いていきます。

着いた瞬間から、なにも決めなくていい

穏やかな海を眺めながら優雅なビュッフェを楽しめるメルキュール京都宮津リゾート&スパの開放的なオーシャンビューレストラン
出典:公式サイトより

旅先の夜がなんとなく疲れるのは、店を探し、席を待ち、値段を見比べているうちに、休むための時間が削られていくからだと思います。せっかく遠くまで来たのに、判断ばかりが増えていく。

このホテルが選ばれている理由は、その判断をまるごと手放せるところにあります。公式が案内しているオールインクルーシブは、宿泊料金に夕食・朝食・ラウンジのドリンクやおつまみ・温泉・館内のアクティビティが含まれるかたち。夕食時もラウンジも、アルコールを含むドリンクが追加料金なしで楽しめます。

ただし、ランチの提供はありません。一部のドリンクや特別な体験、ショップでの買い物は対象外です。お食事の有無は予約するプランによって変わりますので、内容は予約時に確かめておくのが確実です。

そのうえで、公式サイトからの予約に限り、0歳から6歳の添い寝のお子さまは宿泊も食事も無料になります。小さな子ども連れの旅では、この一行が滞在のかたちそのものを変えてくれるはずです。

ホテル&リゾーツ京都宮津という、前の名前

澄み渡る青空の下に広がる大きなプールとリゾート感あふれるメルキュール京都宮津リゾート&スパの美しい白い外観
出典:公式サイトより

予約サイトを眺めていて「以前は違う名前だった気がする」と引っかかった方もいるかもしれません。この一軒は、かつて「ホテル&リゾーツ 京都宮津」として親しまれてきた宿です。

2024年4月、旧大和リゾート系の23軒が一斉にアコーのブランドへ移行したタイミングで、メルキュールの看板を掲げました。京都府観光連盟の公式サイトも旧名称を併記していますので、記憶にある宿の名前と目の前のホテルが同じであることは、そこで確かめられます。

カーナビによっては、いまも旧称や近隣の温泉名で表示されることがあるそうです。公式は代表電話番号での検索を案内していますので、車で向かう方はその方法を頭の片隅に置いておくと安心できます。

窓の向こうに、日本三景がある

息を呑むほど美しい天橋立の絶景を眼下に望むメルキュール京都宮津リゾート&スパ周辺の豊かな自然と青い海
出典:公式サイトより

天橋立を訪ねる旅の悩ましさは、宿の場所にあります。松並木のそばに泊まれば夜は静かでも景色は望めず、離れた街なかに泊まれば毎日の移動が長くなる。

栗田半島の高台という立地は、その中間にある答えです。宮津湾を見下ろす位置から日本三景を遠景に眺め、朝夕の光が海の色を変えていくところまで含めて客室から味わえます。ホテルの名を検索する人が「天橋立まで」と一緒に打ち込むのは、この距離感を確かめたいからでしょう。

天橋立へは車で向かうのが基本の動線です。宮津は伊根の舟屋や丹後半島へ抜ける旅の起点でもあり、日中は外へ、夕方からは館内へと切り替える組み立てがよく似合います。

夏の宮津には、海上から大輪が上がる燈籠流しの花火大会があり、天橋立のまちが和傘のあかりで彩られる夜のイベントも開かれます。開催日程はその年ごとに発表されますので、旅の時期を決める前に確認しておくと選択肢が広がります。

36㎡以上という、余白のある部屋

窓一面に広がる大自然の景色に癒されながらゆったりとくつろげるメルキュール京都宮津リゾート&スパのモダンなツインルーム
出典:公式サイトより

家族や友人と一泊すると、荷物の置き場を探しているうちに部屋が手狭になっていく。あの窮屈さが、旅のリズムを地味に乱します。

このホテルの客室は、全室が36㎡以上で用意されています。上位のPRIVILEGEと、落ち着いた設えのCLASSICというふたつの系統があり、どちらを選んでもスーツケースを広げたまま人が行き来できるだけの床が残ります。

なお、客室からの眺望は指定できません。海の見える部屋を確約したい場合は、予約時にプランの条件を確かめておくのが確実です。連泊の際、4泊未満は清掃が入らず、2泊目以降は正午ごろに新しいタオルがドアノブに掛けられるかたちになります。

どの部屋を選んでも、ラウンジの扉は開いている

洗練された大人な雰囲気の空間で特別なくつろぎの夜を過ごせるメルキュール京都宮津リゾート&スパのおしゃれなラウンジ
出典:公式サイトより

ラウンジと聞くと、上級の客室に泊まった人だけの場所を思い浮かべる方が多いはずです。予約画面で客室を比べながら、そこだけは自分に関係のない特典として読み飛ばしてきた方もいるでしょう。

この一軒では、ラウンジアクセスが全客室に付いています。スパークリングワインやビールといったお酒も、コーヒー、紅茶、ハーブウォーターといったソフトドリンクも、部屋のカテゴリーを問わず楽しめる設計です。

私が沖縄・残波岬の同ブランドでエグゼクティブラウンジを体験した際も、このラウンジの時間こそがブランドの真ん中にある贅沢だと感じました。

グラスを片手に湾を眺めているだけで、日中の予定を消化してきた身体が少しずつ緩んでいきます。なお、時期によって営業内容を変更する案内が出ることがありますので、滞在前に公式サイトで最新の運用を確かめておくと安心です。

丹後由良の浜から汲み上げた湯に、潮風とともに浸かる

豊かな緑と岩の温もりに包まれて日々の疲れをリフレッシュできるメルキュール京都宮津リゾート&スパの風情ある露天風呂
出典:公式サイトより

温泉のある宿を探していて、結局は「大浴場あり」の一行だけで判断してしまうことがあります。どんな湯なのかは、着いてみるまで分からない。

ここに湧いているのは「宮津の湯らゆら温泉」。丹後由良の浜から汲み上げた湯を、露天の岩風呂に引いています。京都府観光連盟の公式サイトも、この露天風呂をホテルの自慢として紹介しています。

露天風呂のほかに大浴場とサウナが備わり、海に近い高台らしく、湯に浸かりながら潮の匂いを含んだ風が渡っていきます。夕食の前に一度、寝る前にもう一度。時間を気にせず湯へ通えるのは、湯が宿泊料金に含まれているからこその贅沢です。

天橋立を眺めながら泳ぐ、夏だけの時間

太陽の光が降り注ぐプールサイドで非日常のバカンス気分を存分に味わえるメルキュール京都宮津リゾート&スパの屋外プール
出典:公式サイトより

ホテルのプールで惜しいのは、チェックインまで入れず、チェックアウトと同時に締め出されてしまうこと。泳ぎたい時間と滞在できる時間が、なかなか噛み合いません。

このガーデンプールは、チェックイン前もチェックアウト後も利用できます。到着が早い日は荷物を預けて先に水へ入り、帰る日の午前もぎりぎりまで水面にいられる。夏の一泊が、体感としてずいぶん長くなります。

プールサイドからは天橋立と宮津湾が見渡せます。メインプールは水深110cm、キッズ向けのプールは35cmと浅く用意されているので、泳げない年齢の子どもも同じ水辺で過ごせます。営業は夏季限定ですので、開催期間は公式サイトで確認してみてください。

冬から春は、敷地のなかがいちご畑になる

甘くて美味しい採れたてのいちごを思う存分堪能して笑顔になれるメルキュール京都宮津リゾート&スパでの心躍るいちご狩り体験
出典:公式サイトより

「いちご狩り」という言葉が、不思議に思われるかもしれませんが、これは併設施設の話です。

敷地内にある自家農園「ロイヤルストロベリーパーク」は、全天候型のビニールハウス6棟、総面積およそ2,470㎡のいちご農園です。品種は実が大きく甘い章姫。開園期間中は宿泊者だけでなく、日帰りの方もいちご狩りを楽しめます。

2026年の開園は1月10日から5月11日までと案内されています。雨や雪の日でもハウスのなかは関係ありません。冬の丹後は空が重くなりがちですが、その時期にこそ甘いものが待っているという設計は、この土地の宿らしい発想だと感じます。

海の京都を、時間を気にせず少しずつ

日本海の新鮮な海の幸を贅沢に盛り付けた舟盛りに思わず心が躍るメルキュール京都宮津リゾート&スパの豪華な夕食
出典:公式サイトより

ビュッフェの夜がもったいなく終わるのは、量を食べようとしてしまうからです。せっかくの土地の味が、途中から作業になっていく。

夕食はビュッフェスタイルで、17時30分から21時まで、最終入場は20時30分と案内されています。宮津は海にも農にも恵まれた土地で、海鮮丼や、季節の野菜や山菜を使った料理が並びます。

アルコールを含むドリンクも料金のなかにありますから、少しずつ取って、飲み物を替えて、また立つ。そういう食べ方ができるのは、精算のことを考えなくていい夜だけです。海の京都の旬を、ゆっくり数えるように味わってみてください。

早起きした朝は、光の入るレストランへ

やわらかな朝の光に包まれながら色鮮やかでおしゃれなメニューに心ときめくメルキュール京都宮津リゾート&スパの至福の朝食
出典:公式サイトより

朝食は7時から9時30分まで、最終入場は9時です。天橋立を目指すなら早い時間に出たいところですが、朝食を諦めて出発するのはもったいない選択です。

高台の朝は、海から届く光が明るく回ってきます。しっかり食べてから車に乗る朝と、コンビニで済ませる朝とでは、その日の歩き方がまるで変わります。

朝の時間を大切にしたい方は、公式サイトで内容を確かめたうえで、食事の付いたオールインクルーシブのプランを検討してみてください。

静けさを楽しめる人のための、高台

正直にお伝えすると、ホテルの周辺に飲食店や商店が並んでいるわけではありません。半島の高台という立地上、夜に外へ出て店を選ぶという過ごし方には向いていません。

けれど、夕食もお酒も温泉も館内で完結するのですから、そもそも外へ出る理由がない、という考え方もできます。夜は湾の向こうにまちの灯りが点るのを眺めながら、ラウンジと湯のあいだを行き来する。それがこの宿の正しい過ごし方です。

館内には、およそ1,500冊のコミックと地域の本が並ぶThe Libraryが新しく設けられました。与謝野町観光協会と組んだシルクの組み紐でミサンガを作る体験も用意されていて、雨の日の午後をひとつ埋めてくれます。敷地内にはドッグランもオープンしています。

いくつか、知っておいたほうがよいことも。無料の製氷機はなくショップでの販売になること、電気自動車の充電スタンドが当面利用できないことは、出発前に頭に入れておくと現地で慌てずに済みます。なお、このホテルは国際的な環境認証グリーンキーを取得しています。

旅の日程が決まったら

アコー・リゾーツの各ホテルは、ALL – Accor Live Limitlessという会員プログラムの対象です。入会は無料で、宿泊でポイントを貯めたり、会員向けの料金で予約したりできます。丹後や京都をこれから何度も訪ねるつもりなら、登録だけ先に済ませておいても損はありません。

会員プログラムには入らず、今回の一泊を総額で選びたい場合は、予約プラットフォームの使い分けが効いてきます。同じ客室でも、掲載されるプランと総額が違ってくるためです。

  • 楽天トラベルは楽天ポイントを貯めて使える
  • 一休は上質な宿に絞った掲載とタイムセール
  • Yahoo!トラベルはPayPayとの連携が持ち味(編集部おすすめ)

普段お使いのポイント経済圏に合わせるのがいちばん無駄がありません。会員ランクや開催中のセールによって還元も変わりますので、三つを横に並べて総額で見比べるのが確実です。

夏のプールと海水浴の季節、そして冬から春のいちご狩りの時期は、この宿がいちばん忙しくなるタイミングです。天橋立の花火の夜も同じことが言えます。日程が固まったら、その日のうちに。

結び|遠くへ行くことではなく、深く休むこと

日本三景を見に行く旅は、どうしても「見た」という結果を追いかけがちです。写真を撮り、次の場所へ移動し、気がつけば夕方になっている。

けれど栗田半島の高台に泊まると、天橋立は目的地ではなく、部屋の窓に置かれた景色になります。湯に浸かって、グラスを傾けて、また窓の外を見る。それだけの一日を過ごせる場所です。

決めることを手放して、深く休むための一泊。それをどこで過ごすかの答えは、もう見えているのではないでしょうか。

もっと深く知る

アクセス|メルキュール京都宮津リゾート&スパ

電車では、JR京都駅から山陰本線で福知山駅までおよそ1時間20分、京都丹後鉄道の宮福線に乗り換えて宮津駅までおよそ25分が目安です。JR大阪駅からは福知山線でおよそ1時間30分、そこから同じ経路をたどります。京都駅・大阪駅・大阪国際空港からは丹後海陸交通の高速バスも走っていて、こちらは2時間前後で宮津へ入れます。

宮津駅からホテルまでは車でおよそ12分、距離にしておよそ9kmです。宿泊者向けの無料送迎バスが宮津駅の正面ロータリーとホテルのあいだを結んでおり、乗車時間はおよそ12分となっています。

送迎バスは中型バス1台での運行のため、満席時は増便で対応されますが、待ち時間が出ることもあります。完全予約制へ移行する案内も公式に出ていますので、利用前に予約の要否と運行状況を公式サイトで確かめてください。

車の場合は、京都縦貫自動車道の宮津天橋立ICから国道178号経由でおよそ15分、距離はおよそ11kmです。京都(大山崎)ICからは京都縦貫自動車道でおよそ1時間15分、大阪(吹田)ICからは中国自動車道と舞鶴若狭自動車道を経由しておよそ1時間35分が目安になります。駐車場は250台分が無料で用意され、利用は先着順です。

基本情報|メルキュール京都宮津リゾート&スパ

メルキュール京都宮津リゾート&スパ|天橋立を望む高台で、なにも決めない一日を
項目内容
所在地〒626-0068 京都府宮津市字田井小字岩本58番地
電話0772-25-1800
チェックイン/アウト15:00/11:00(プランにより異なる場合あり)
客室全室36㎡以上・PRIVILEGE/CLASSICの2系統・眺望指定不可
食事ビュッフェ/朝食7:00〜9:30(最終入場9:00)・夕食17:30〜21:00(最終入場20:30)・ランチ提供なし
ラウンジ全客室にラウンジアクセス付き(アルコールを含むドリンク・おつまみ)
温泉宮津の湯らゆら温泉(丹後由良の浜から汲み上げ)・露天岩風呂・大浴場・サウナ
プールガーデンプール(夏季限定・メイン水深110cm/キッズ35cm・チェックイン前後も利用可)
併設施設ロイヤルストロベリーパーク(いちご狩り・全天候型ハウス6棟 約2,470㎡・品種 章姫)/The Library/ドッグラン
駐車場250台・無料・先着順
送迎宮津駅⇔ホテルの無料送迎バス(乗車約12分・中型バス1台・予約制へ移行の案内あり)
補足無料の製氷機なし(ショップで販売)/4泊未満の連泊清掃なし/電気自動車充電スタンドは当面利用不可
認証Green Key(グリーンキー)取得

※グランドメルキュールのブランド体験に関する記述は、筆者が同ブランドのグランドメルキュール沖縄残波岬リゾートに滞在した際の内容にもとづきます。当ホテルの館内施設・客室・ダイニング等の情報は、ホテル公式サイトおよび公式発表に基づきます(2026年8月時点)。料金・営業時間・イベント開催日程は変更となる場合があるため、最新情報は公式サイトをご確認ください。

参考になったらシェアしてください!