東京湾を見下ろす35階。エレベーターの扉が開いた瞬間に広がるのは、みずみずしい花々と、ガラス越しに光をたたえた明るいフロアでした。
2025年、芝浦に開業したフェアモント東京。フェアモントとして日本に初めて誕生したこのホテルの最上層で、いま静かに評判を集めているのが、35階のレストラン〈ビュメール(Vue Mer)〉で供される初夏のアフタヌーンティーです。テーマは「メロンと日本茶」。瑞々しい国産高級メロンと、玉露やほうじ茶といった奥深い日本茶を、フレンチの技で重ね合わせた一皿一皿が、三段のスタンドを彩ります。
訪れた日は、あいにくの雨。けれど席に着き、ティーポットから立ちのぼる香りに包まれているうちに、空はゆっくりと晴れていきました。気づけば窓の向こうにはレインボーブリッジ。雨上がりの東京湾を眺めながら紐解く、初夏のフレンチアフタヌーンティーの記録です。
35階〈ビュメール〉という舞台|花とベイビューに迎えられて


少し早めに着いてしまい、しばらくロビーで時間を過ごしました。けれどその時間さえ惜しくないほど、フロアは美しく整えられています。クリスタルのベースに生けられた色とりどりの花々、やわらかな自然光、洗練された設え。35階という高さも相まって、足を踏み入れた瞬間から非日常がはじまります。
席へ案内され、アフタヌーンティーがスタート。窓の外は、まだ雨。それでも紅茶を淹れてもらい、メニューの説明を受けているうちに、空は少しずつ表情を変えていきました。
初夏を映す三段のスタンド|メロンと日本茶のフレンチアフタヌーンティー


〈ビュメール〉のアフタヌーンティーは、フレンチと和の2種類から選べます。提供期間ごとにテーマが替わるシーズンメニューで、この「メロンと日本茶」は初夏だけの限定。今回いただいたのは、フレンチアフタヌーンティーです。
運ばれてきたのは、初夏らしい彩りに満ちた三段のスタンド。6種のスイーツとフレッシュメロン、2種のスコーン、5種のセイボリー、そして後から登場する焼き菓子のトロリーまで。一皿ごとにメロンと日本茶が織り込まれ、ひと口ごとに新しい表情が広がっていきます。
セイボリー|フレンチの技が光る5種


スタンドの下段を担うのは、5種類のセイボリー。アフタヌーンティーのセイボリーといえばサンドイッチが定番ですが、ここはフレンチの一皿をそのまま小さく仕立てたような、手の込んだラインナップでした。
- 鶏レバーと鴨肉のテリーヌ|オレンジのゼリー、青肉メロン、玄米茶クリーム
- スモークトラウトとホタテのティアン|グアバアイオリ、番茶香るメルバトースト、赤肉メロンのピクルス
- ハムと山羊チーズのクレープ・ルラード|マンゴーと青肉メロンのサルサ、煎茶オイル
- 白姫海老のポーチドタルト|パパイヤと青肉メロンのレムラード、ほうじ茶とカシューナッツのソース
- コーンビーフサンドイッチ|パッションフルーツと赤肉メロンのジャム、玉露マスカルポーネ
中でも忘れられないのが、スモークトラウトとホタテのティアン。番茶を香らせたメルバトーストの食感に、赤肉メロンのピクルスがさわやかに重なり、ひと口で「これはただのアフタヌーンティーではない」と思わせてくれる一品でした。フレンチテイストが光る、ほかとはひと味違うセイボリーです。
スイーツ|6種のドルチェとフレッシュメロン


最上段は、目にも涼やかな6種のスイーツ。グリーンメロンの淡い緑と、日本茶の落ち着いた色合いが響き合います。
- 煎茶マドレーヌとグリーンメロンジュレ
- グリーンメロンとライム、麦茶のタルト
- ほうじ茶とグリーンメロンのルリジューズ
- メロンと茎茶のパブロバ
- 京番茶とメロンのシュークリーム
- ほうじ茶のデリスとメロンのモワルー


さらに、フレッシュクラウンメロンとフレッシュアールスメロンが添えられ、とろけるような国産高級メロンそのものの甘みも堪能できます。煎茶、ほうじ茶、麦茶、茎茶、京番茶……と、日本茶の表情がスイーツごとに移ろっていくのも、このコースの楽しいところでした。
スコーン|メロンとプレーン、添えるは東京はちみつ


スコーンは、メロンとプレーンの2種。表面はこんがり、割ればふわりと軽い焼き上がりです。
合わせるのは、いちごジャム・クロテッドクリーム・東京はちみつの3種。東京産のはちみつという土地の要素がさりげなく添えられているのも、フェアモント東京らしい心配りでした。


焼き菓子のトロリー|一度だけの、選ぶ愉しみ


スタンドを味わい終えた頃、テーブルの脇に焼き菓子のトロリーがやってきます。並ぶのは5種。
- メロンアリュメットパイ
- 抹茶マドレーヌ
- メロンカヌレ
- ほうじ茶ヴィジタンディーヌ
- メロンココナッツベニエ
このトロリーから、好きなものを一度だけ選べる――という趣向。あれもこれもと目移りしながら選ぶ時間そのものが、ちょっとした余興のようで楽しめました。
ドリンク|30種を超える紅茶・日本茶をフリーフローで


このアフタヌーンティーのもうひとつの主役が、ドリンクです。紅茶・日本茶を中心に、30種を超えるラインナップがフリーフロー。時間の許す限り、飲み比べを楽しめます。
定番のアッサムやウヴァ、ダージリン、ラプサンスーチョンといった紅茶から、熊本産の和紅茶「天の紅茶」、ハーブティーまで幅広く。さらに——
- ART OF TEA(和紅茶 マンゴーシトラス/パイナップルガーデングリーン)
- デンメアティーハウスのフルーツティー(ハッピーデー/ピーチメルバ/アラビアンナイト)
- 山本山の日本茶(埼玉・さやま/鹿児島・ちらん/ほうじ茶)
- オリジナルアイスティー3種(ボタニカル/柚子&煎茶/アールグレイ)
と、専門店さながらのセレクションが揃います。フェアモント東京オリジナルブレンドのコーヒーやカフェラテ、エスプレッソも用意され、紅茶派も日本茶派も、コーヒー派も満たされる構成でした。
アフタヌーンティーのほかに|〈ビュメール〉の楽しみ方
アフタヌーンティー以外にも、〈ビュメール〉には立ち寄りたくなる理由があります。ケーキ&ティーセットや、季節の「メロンと抹茶のパフェ」、そしてテイクアウトの用意も。35階の眺望のもとで、カフェのように軽く一服する——そんな使い方にも応えてくれる場所です。
結び|次は、泊まりに来たい


雨で始まった一日は、奇跡のように晴れ上がりました。最後はテラス席へ。目の前には、午後の光をまとった東京湾とレインボーブリッジ。2時間30分という時間が、驚くほど短く感じられました。
メロンと日本茶という、初夏だけの組み合わせ。フレンチの技で仕立てられたセイボリーの妙。そして、35階から望むこの景色。フェアモント東京が日本に上陸してまだ間もないいまだからこそ、一度きりのシーズンの味を先に体験できたことが、嬉しく思えます。
次は、泊まりに来たい。テラスから街を見下ろしながら、そんなことを考えていました。
▼ フェアモント東京〈ビュメール〉のアフタヌーンティーを予約する
・一休.comレストラン
・OZmall
店舗情報
Vue Mer(ビュメール)/フェアモント東京 35階
所在|東京・芝浦(フェアモント東京 35階)
メニュー|メロンと日本茶が織りなす、初夏のフレンチと和のアフタヌーンティー
料金|平日 9,400円/土・日・祝 11,000円(いずれも1名)
提供期間|2026年4月27日〜6月30日
利用時間|2時間30分制
ドリンク|紅茶・日本茶など30種以上がフリーフロー
予約|公式サイトより事前予約
※コース内容はご同伴者と共通でのご予約となります。料金は税金・サービス料の扱いを含め、最新情報を公式サイトでご確認ください。なお、フェアモント東京はアコー(Accor)グループのホテル。会計時に会員プログラム〈ALL ‒ Accor Live Limitless〉のアプリを提示したところ、後日ポイントが加算されました。ALL会員の方は、提示を忘れずに。
