リフトが動き出す音で目を覚まし、バーのカウンターで一日を締めくくる。
羊蹄山とアンヌプリに抱かれた世界的スキーリゾート、ニセコビレッジの中心に、この2026年9月、新しいホテルが誕生しました。モクシー・ニセコビレッジ。マリオット・インターナショナルの遊び心あふれるブランド「モクシー」が、スキー場への直接アクセスという立地を手に入れて、雪の楽園にやってきました。
――憧れはあるのに、宿の敷居の高さでいつも後回しにしてきたニセコ。その扉を、身軽に、自分らしく開けるための一軒になりそうです。私はこれまでモクシー京都、モクシー大阪本町、モクシー東京錦糸町と、3軒のモクシーに実際に宿泊してきました。その体験で知ったこのブランドの空気に、公式に発表されている情報を重ねながら、誕生したばかりの山のモクシーを紐解いていきます。
ニセコに泊まる理由を、もっと身軽にする

ニセコの宿選びは、少し覚悟のいる作業でした。世界中からゲストが集まるトップシーズンのリゾートには、ラグジュアリーな選択肢が並ぶ一方で、気軽に「今年も行こう」と言える宿はいつも争奪戦。滑りたい気持ちと宿の条件を天秤にかけて、結局ほかのゲレンデにした冬が、私たちにもあるはずです。
モクシー・ニセコビレッジは、その天秤を軽くしてくれる存在です。コンパクトで機能的な客室、バーを中心にした賑やかな共用スペース、そしてゲレンデへの直接アクセス。豪華さで圧倒するのではなく、「遊ぶための拠点」に振り切った設計は、滑ることが目的の旅にいちばん正直な答えだと思います。
肩の力を抜いて、ニセコの真ん中に泊まる。この新しい選択肢の登場で、ニセコの冬は少し近くなりました。
ニセコビレッジという特等席|リゾートの真ん中に暮らすように

モクシーが建つニセコビレッジは、ニセコアンヌプリの南麓に広がるマウンテンリゾート。マレーシアのYTLホテルズが運営し、東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブやヒルトンニセコビレッジなど、個性の異なる宿泊施設が同じ村に集まっています。モクシーはその新しい顔ぶれです。
公式サイトによれば、ホテルの目の前にはレストランや人気のショップが並び、アクティビティの拠点としても絶好のロケーション。リゾートの中心部には町屋建築を用いたダイニング・ショッピングゾーンが整備されており、夕食やアフタースキーの楽しみに歩いて出かけられます。
村の中に温泉やスノースクール、ゴルフコースまで揃う総合リゾートの、いわば「にぎわいの中心」に泊まる。それがこのホテルの立地価値です。
ゲレンデ直結|朝いちばんのパウダーに、誰より近く

このホテルの最大の切り札は、スキー場への直接アクセスです。年間を通じて世界のスキーヤーを惹きつけるニセコのパウダースノーへ、ホテルからそのまま滑り出せる位置関係。朝いちばんの圧雪前のゲレンデに、リフトの待ち時間ではなく、朝食の時間で勝負できるわけです。
滑って、戻って、少し休んで、また出る。ゲレンデ直結の宿は、一日の滑り方そのものを変えてくれます。ブーツのまま長い距離を歩かなくていいというだけで、雪の一日はずっと自由になります。
夕方、最後の一本を滑り終えたら、板を置いてそのままバーへ。この距離感こそ、ニセコビレッジの真ん中に泊まる意味です。
バーでチェックイン|モクシーという遊び方

モクシーのチェックインは、フロントデスクではなくバーカウンターで始まります。ホテルの顔である「バー・モクシー」がフロントの役割を兼ねていて、ルームキーを受け取るその場所が、そのまま人の集まる社交場。私が泊まってきた3軒のモクシーでも、この瞬間がいちばん好きでした。ウェルカムドリンクのグラスを傾けながら手続きを済ませると、旅の緊張がふっとほどけていくのです。
モクシーはマリオット・インターナショナルの中でも、遊び心と自由さを掲げるブランド。東京や大阪、京都で都市型のホテルを展開してきましたが、ニセコビレッジでは山のリゾートという新しい舞台で、その賑やかなエネルギーを解き放ちます。
かしこまったおもてなしではなく、友人の家に遊びに来たような気安さ。クルーと呼ばれるスタッフの、マニュアルではない気さくな距離感。共用スペースには国籍を問わずゲストが集まり、自然と会話が生まれていく。都市の3軒で私が体験してきたその空気が、世界中のスキーヤーが集まるニセコでどんな熱を帯びるのか。想像するだけで楽しみです。
客室|コンパクトを味方につける、フレキシブルな設え

客室は、広さで勝負する部屋ではありません。壁面を収納として活用し、モーションセンサー付きのLED誘導灯やウォークインシャワーを備えた、コンパクトながら機能的な設計です。
都市の3軒に泊まってきた実感として、この省スペース設計は思いのほかストレスがありません。壁面に掛けられた折りたたみ式のデスクやチェアを必要なときだけ広げ、手の届く範囲にすべてが揃う。コンパクトさが不安な方こそ、一度体験してみてほしい設計です。
公式ギャラリーにはロフト型の二段ベッドを備えた客室も掲載されており、仲間やファミリーでの雪の旅とも好相性。日中はゲレンデとリゾートで過ごし、部屋は深く眠るための基地と割り切る。その割り切りが、ニセコ滞在の総額を現実的なものにしてくれます。
浴室はウォークインシャワーが中心の設えです。大浴場や温泉についての案内は現時点の公式サイトには見当たらないため、湯に浸かる時間を旅の軸にしたい方は、予約前に最新の案内を確認しておくと安心です。

食べる、飲む、つながる|館内3つの顔

館内のダイニングは3つ。「モクシー・バー&カフェ」は、エネルギッシュな朝食から始まり、軽食とドリンク、遊び心あふれる空気で一日じゅう居場所になってくれるカジュアルスポットです。
都市のモクシーの朝食は、アメリカンスタイルを軸に和のメニューをさりげなく添えたビュッフェで、価格以上の満足感が印象に残っています。雪山の朝にどんな一皿が並ぶのか、滞在した折には確かめてみてください。
小腹が空いたら「モクシー・グラブ&ゴー」へ。手早く食べられる軽食やドリンクを一日中扱うエネルギー補給ステーションで、待ち時間もルールもなし。朝いちばんのゲレンデへ急ぐ日や、滑り疲れて部屋でゆっくりしたい夜に、この気軽さが効いてきます。
そして夜は「モクシー・バー」。ドリンクを片手にゲームに興じ、新しい出会いを楽しむ、このホテルの心臓部です。ゲレンデの目の前という立地で、アフタースキーの一杯がそのまま夜の社交に変わっていきます。
グリーンシーズン|雪のないニセコは、緑の遊び場になる

ニセコの魅力は冬だけではありません。雪が解けた村は、羊蹄山を望むハイキングやサイクリングトレイルの拠点に変わります。公式サイトもグリーンシーズンの豊かな緑の中での探索を、冬のパウダースノーと並ぶこのホテルの楽しみとして挙げています。
リゾート内にはジップラインなどの自然体験アクティビティやゴルフコースも揃い、涼しい高原の夏を身体いっぱいに使って遊べます。冬の喧騒が落ち着いた季節のニセコは、実は狙い目。一年中楽しめるプレイグラウンドという言葉どおり、緑の季節のモクシーは、また違う顔を見せてくれるはずです。
泊まる前に知っておきたいこと
いくつか、正直に書いておきます。まず、公式サイトの案内では敷地内駐車場はありません。電気自動車の充電設備もなく、車での旅を計画している方は、駐車場の扱いを予約前にホテルへ確認しておくのが安心です。ペットの同伴はできません。
アクセスの起点は新千歳空港で、ホテルまでは約108km。ホテルとしての空港シャトルはないため、リゾートや交通機関のシャトルバス、レンタカーなどを組み合わせることになります。冬道の運転に不安がある方は、公共交通とリゾートの移動手段を軸に組み立てるのがよさそうです。
朝食は無料ではなく、チェックインは15時、チェックアウトは12時。開業したばかりのホテルは、サービスの細部がこれから磨かれていく時期でもあります。おおらかな気持ちで、新しいホテルが育っていく過程ごと楽しんでください。
旅の日程が決まったら|Marriott Bonvoyとカードでもっと自由に

モクシー・ニセコビレッジはMarriott Bonvoy参加ホテルです。会員になっておけば、予約や滞在がスムーズになるのはもちろん、滞在で貯まったポイントを次の旅につなげられます。入会は無料なので、予約前の登録がおすすめです。
そしてニセコのような憧れの旅先でこそ効いてくるのが、マリオット・アメックスです。カードを持つだけでゴールドエリート資格が付与され、日々の決済で貯めたポイントを宿泊にあてられるほか、年間400万円の決済では毎年の無料宿泊特典も。普段の暮らしの延長線上に、ニセコの雪の朝を置けるカードです。
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宿泊予約は、使い慣れた予約サイトの経済圏で選ぶのも賢い方法です。
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ニセコのトップシーズンは、世界中の予約が集中する市場です。誕生したばかりの今年は、その最初の冬。パウダーの季節を狙うなら、リフト券や交通とあわせて、宿は早めに押さえてしまうのが確実です。

結び|憧れのニセコを、いつもの旅の続きに

ニセコは、いつか行く場所ではなく、また帰る場所になったほうが楽しい。モクシー・ニセコビレッジの登場は、その入口をぐっと広げてくれました。ゲレンデに直結した気軽な拠点で、朝のパウダーを滑り、夜はバーで一日を語り合う。豪華さではなく自由さで選ぶニセコが、この秋から始まります。
初めてのニセコにも、何度目かのニセコにも。バーカウンターで受け取るルームキーが、雪の楽園をもっと身近にしてくれるはずです。

もっと深く知る
山のモクシーを気に入ったら、都市で楽しむモクシーの遊び心もあわせてどうぞ。
- モクシー京都|京都のテイストと遊び心が融合したホテル宿泊レビュー
- モクシー大阪梅田|遊び心とデザイン性に富んだライフスタイルホテル体験
- モクシー大阪本町|遊び心のある空間で楽しむ宿泊レビュー
- モクシー東京錦糸町|クリエイティブなホテルで楽しむ宿泊体験レビュー
アクセス|モクシー・ニセコビレッジ
新千歳空港からホテルまでは約108km。ホテルとしての空港シャトルサービスはないため、レンタカーやリゾート・交通機関の移動手段を組み合わせてのアクセスとなります。冬期は積雪と路面凍結を前提に、時間に余裕を持った計画を。リゾート内および周辺の移動手段は季節で変わるため、最新の運行情報はニセコビレッジ公式サイトでご確認ください。
基本情報|モクシー・ニセコビレッジ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | モクシー・ニセコビレッジ(Moxy Niseko Village) |
| 所在地 | 北海道虻田郡ニセコ町東山温泉 |
| 電話 | 0136-44-2333 |
| 開業 | 2026年9月(開業したばかりの新規ホテル) |
| ブランド | モクシー(マリオット・インターナショナル) |
| 立地 | ニセコビレッジ内・スキー場への直接アクセス |
| チェックイン/チェックアウト | 15:00/12:00 |
| ダイニング | モクシー・バー&カフェ/モクシー・グラブ&ゴー/モクシー・バー(フロント機能を兼ねる) |
| フィットネス | MOXY GYM(オールシーズン利用可) |
| 駐車場 | 敷地内駐車場なし・電気自動車用充電設備なし |
| 朝食 | 有料 |
| ペット | 同伴不可 |
| アクセス | 新千歳空港から約108km・ホテルの空港シャトルなし |
| 会員プログラム | Marriott Bonvoy |
| リゾート運営 | YTLホテルズ(ニセコビレッジ) |
※本記事は開業まもない時期に、ホテル公式サイトおよびリゾート公式サイトの情報に基づいて構成しています(2026年9月時点)。施設内容・サービスは変更となる場合があるため、最新情報は公式サイトをご確認ください。


