品川駅から5分。約2万㎡の庭園の奥に、障子の光と畳の香りの16室が待っている。
品川駅の高輪口から坂を上って5分。グランドプリンスホテル高輪の玄関でスタッフに声をかけると、案内されるのは、館内に佇む全16室の旅館「高輪 花香路」です。皇居新宮殿なども手掛けた故・楠岡悌二氏が作庭した約2万㎡の日本庭園に、鯉の泳ぐ池、観音堂、鐘楼が点在し、春には17種類209本の桜が咲きます。
フォーブス・トラベルガイド2026で6年連続の5つ星、スモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールド加盟の、都心の旅館です。
都心であることを忘れさせる庭を歩き、花の名を持つ部屋で檜の湯に浸かり、ルームキー一枚で四つのラウンジを渡り歩く——そんな滞在を、東京でいちばん近い場所で叶えてくれる一軒を、公式情報と滞在した人々の声をもとに、ひとつずつ紐解いていきます。
都心で旅館を選ぶ、という贅沢|全16室と、四つのラウンジの特権

東京のラグジュアリーホテルは、高層階の絶景で競い合います。高輪 花香路が選んだのは、その逆の方向です。公式が掲げる言葉は「都心で旅館という選択」。障子から広がる柔らかな光、畳の香り、庭を眺める窓。ホテルの機能性はそのままに、旅館の時間の流れを都心に持ち込んだ、東京では稀な一軒です。
そしてこの宿の特権は、16室という規模に対して、居場所が異常に多いこと。宿泊者専用の「ラウンジ 桜彩」に加え、ルームキーの提示で、ザ・プリンス さくらタワー東京の「エグゼクティブラウンジ」、グランドプリンスホテル高輪の「クラブラウンジ 花雅」、グランドプリンスホテル新高輪の「クラブラウンジ」の三つのクラブラウンジを利用できます。「ラウンジホッピング」という言葉で語られる所以です。
海外からの旅の前泊・後泊、東京に住みながら旅館の一泊を求める週末、両親を連れた記念日。「東京で旅館」という選択に答えを出したい方に、まず勧めたい宿です。
約2万㎡の庭に、鯉の池と鐘楼が点在する|品川駅5分の別世界

宿の主役は、庭です。約2万㎡におよぶ日本庭園は、皇居新宮殿などを手掛けた故・楠岡悌二氏の作庭。園内には花香路の部屋の名になった花々をはじめ、鯉の泳ぐ池、観音堂や鐘楼が点在し、春には17種類209本の桜、秋には赤々と茂る紅葉が景色を替えていきます。
品川駅から徒歩5分という立地で、この庭が手に入る。都心であることを忘れさせる静かな小路を、浴衣のまま歩く朝。鉄板焼や懐石の食事処が庭園内に点在し、庭を歩いて食卓へ向かう動線そのものが旅館の体験になっています。
到着の作法もひとつ。花香路まではスタッフが案内してくれるので、グランドプリンスホテル高輪の玄関スタッフかベルキャプテンデスクに声をかけてください。チェックインの手続きは客室内か「ラウンジ 桜彩」で。旅館らしく、フロントに並ばない到着です。
花の名を持つ16室のスイート|檜と十和田石の湯に、障子の光が落ちる

客室は全16室、すべてがスイートです。50.1㎡の和室スイート(紅梅・紫苑・小手鞠・山茶花)、最大4名の62.3㎡の和室デラックススイート(桔梗・梔子・紫陽花・金木犀)、日本庭園を窓一面に望む59.9〜61.0㎡の和室ガーデンスイート(雪柳・百合・椿・野牡丹)と67.2㎡の和室ガーデンプレミアスイート(山吹・菫)。部屋の名はすべて、庭に咲く花からとられています。

最上位は100.8㎡の花香路スイート、水仙と沈丁花の2室。障子から広がる柔らかな光、畳の香りとやさしさに心ほぐれる伝統の和空間に、檜と十和田石の浴槽を設えています。障子越しの光が湯に落ちる夜は、この宿の記憶の核心です。ベッドは全室、幅120cmを2台。畳の上でベッドに眠るという都心旅館の設えが、和の空気と身体の楽さを両立させています。
庭を窓一面に望みたいならガーデン系の6室、家族なら4名まで泊まれるデラックス、記念日なら檜の湯の花香路スイートから。どの部屋も庭の花の名を持つので、季節と名前で選ぶ楽しみがあります。チェックインは15時、チェックアウトは12時です。

SPA たゆたのオイルと、隣接ホテルのサウナ&ブロアバス|和の美で整える

5階の「SPA たゆた」は、宿泊者専用・事前予約制のプライベートスパです。日本古来の伝統と美をテーマに、季節に合わせたトリートメントで心と身体を整える時間。60分のボディオイルトリートメントから、お茶のスクラブを組み合わせた90分、ドライマッサージを重ねた120分まで、すべての施術のあとにお茶とお菓子が用意されます。営業は14時から19時、予約は前日までに。

湯上がりに整えるなら、隣接するザ・プリンス さくらタワー東京の地下1階、サウナ&ブロアバスとフィットネスジムが宿泊者は無料で利用できます。旅館の客室の檜の湯と、隣のホテルのサウナ。都心旅館ならではの二段構えです。プールなど他の施設の利用条件は、時期により変わるため公式サイトでご確認ください。
庭を歩き、湯に浸かり、スパでほどける。この宿の「整う」は、施設の数ではなく、庭と湯とラウンジのあいだを行き来する余白でつくられています。
ラウンジ 桜彩から、ルームキー一枚で四つのラウンジへ|和朝食から日本酒の夜まで

4階の「ラウンジ 桜彩」は、宿泊者専用のラウンジです。朝7時から10時の和朝食、10時から17時のティータイム、17時から19時のカクテルタイム、19時から22時のナイトキャップ。一日を通して、和を感じる飲み物とスイーツ、夜は厳選した日本酒や焼酎と、時間帯ごとにメニューが替わります。カクテルタイム以降は13歳以上、同伴は2名まで。
ここでしか体験できないのが、二つの「和」の時間。10時から14時は、香川県産の石臼で碾茶を手挽きし、出来上がった抹茶粉をかけていただく花香路オリジナルの抹茶スイーツ。17時からは、世界的な評価を得た日本酒を季節替わりの銘柄で味わう利き酒体験です。
そしてルームキー一枚で、さくらタワー東京のエグゼクティブラウンジ、高輪の「クラブラウンジ 花雅」、新高輪のクラブラウンジへ。当面の間、三つのクラブラウンジはティータイムからナイトキャップまでの利用と案内されていますので、朝は桜彩、午後から夜は四つのラウンジを気分で渡り歩く、という一日が組めます。
庭園に点在する、五つの食卓|鉄板焼 桂、茶寮 惠庵、ル・トリアノン

夕食は、グランドプリンスホテル高輪のレストランへ。日本庭園内に佇む鉄板焼「桂」は、銘柄牛や海の幸など季節の食材を熟練の技で。同じく庭園内の茶寮「惠庵」は、旬の海の幸・山の幸の懐石を予約制で。庭を歩いて食卓へ向かう時間が、旅館の夜の始まりになります。

1階にはフランス料理「ル・トリアノン」が緑豊かな庭園を眺める席で旬の食材を、天婦羅「若竹」が音と味を追求した四季の一皿を、ラウンジ「光明」が和風スイーツやワインを。部屋で寛ぎたい夜には、インルームダイニングの多彩なメニューが応えてくれます。予約はレストラン予約係へ、10時から18時。
庭を眺めて始まる、朝7時からの和朝食

朝は、ラウンジ 桜彩の和朝食です。7時から10時、宿泊者専用の空間で、庭を眺めながらいただく朝の食卓。追加の同伴者は1名6,000円で受け入れられていますので、部屋の定員の範囲で家族と朝を囲むこともできます。
朝食のあとは、庭を一周してから部屋へ戻り、12時のチェックアウトまで畳の上でもう一度ゆっくりする。都心の旅館の朝は、急がないことで完成します。朝を大切にしたい方は、宿泊予約の際に、桜彩の朝食が含まれるプランを確認してみてください。
街に背を向けて過ごす、という選び方|都心旅館の作法と、送迎サービス

この宿は、品川駅から5分という立地の便利さを、あえて使わないことで深く味わえます。街へ出るのではなく、庭と湯とラウンジのあいだを行き来する。観光を詰め込まず、鐘楼の庭を歩き、抹茶を挽き、日本酒を利く。「いちばん近い場所で、いちばん遠い時間」を過ごすことが、花香路の正解です。
一方で、旅館ゆえの作法もあります。チェックインとチェックアウトの手続きは客室かラウンジ 桜彩で、22時から7時はグランドプリンスホテル高輪のフロントが窓口。カクテルタイム以降のラウンジは13歳以上。大型ホテルの匿名性を期待すると戸惑いますが、名前で呼ばれる旅館の距離感を求める方には、それがそのまま魅力になります。
もうひとつ、2026年10月1日からは、2泊以上の宿泊者を対象に出発日の送迎サービスが始まります。羽田空港へ約30分、東京駅へ約30分、品川駅港南口へ約10分。海外旅行の前後に、東京で旅館の二泊を挟むという使い方が、さらに自然になります。SLH Hiltonのスタンダードリワードや無料招待券での宿泊は対象外ですので、ご注意ください。
旅の日程が決まったら|16室の庭の宿は、桜と紅葉から埋まる

品川駅から5分で、約2万㎡の庭園に佇む全16室。この宿を選ぶ理由が「いちばん近い場所で、いちばん遠い時間」にあるなら、予約の起点は季節です。17種類209本の桜が咲く春と紅葉の秋は予約が集中し、花香路スイートと和室ガーデンプレミアスイートは各2室のみ。狙う部屋があるなら、日程が決まった時点で花の名前で指定してください。
実務としてひとつ。SPA たゆたは前日までの事前予約制、茶寮 惠庵も予約制、ラウンジ 桜彩の抹茶体験と利き酒は時間帯が決まっています。どこで宿泊を予約しても、庭の時間は宿へ直接、宿泊と一緒に組み立てておくのが安心です。
もうひとつの入口が、ヒルトン・オナーズです。花香路はスモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールドの加盟ホテルで、ヒルトン公式によれば、アメリカン・エキスプレスが発行するヒルトンカードの無料宿泊特典も参加しているSLHの施設で利用できると明記されています(規約が適用され、予約は電話での手続き)。憧れの一泊を特典で叶える道は、実際に開かれています。詳しくはヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス®・カード特集で紐解いています。
予約は、楽天トラベル・一休・Yahoo!トラベルを横に並べて総額で見比べるのが確実です。同じ客室でも、掲載されるプランと総額が違ってくるためです。
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都心にありながら、庭と湯と四つのラウンジで街に背を向けて過ごせる16室は、それだけ早く埋まる16室でもあります。鐘楼の庭を歩き、檜の湯に障子の光が落ちる夜を思い描いたなら、新幹線や航空券の予約と一緒に、この庭の宿の一室を一休で先に押さえてしまいましょう。

結び|いちばん近い場所で、いちばん遠い時間を

品川駅から5分の坂の上に、約2万㎡の庭と16室の旅館がある。高輪 花香路の滞在は、東京から離れることなく、東京から最も遠い時間を手に入れる体験です。
障子の光、畳の香り、檜と十和田石の湯。庭を歩いて抹茶を挽き、日本酒を利いて、四つのラウンジを渡り歩く夜。遠くへ行くことではなく、深く休むこと。次の東京の答えは、もう見えているのではないでしょうか。
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アクセス|高輪 花香路
高輪 花香路は、東京都港区高輪3-13-1、グランドプリンスホテル高輪の館内に位置します。JR・京急の品川駅高輪口から徒歩約5分、坂を上った先にホテルの玄関があります。羽田空港からは京急線で品川駅へ、東京駅からは山手線・京浜東北線で品川駅へ。
到着したら、グランドプリンスホテル高輪の玄関スタッフまたはベルキャプテンデスクへ。花香路まではスタッフが案内してくれます。2026年10月1日からは2泊以上の宿泊者向けに、羽田空港・東京駅・品川駅港南口への出発日の送迎サービスが用意されますが、対象条件は変わることがあるため、公式サイトでご確認ください。
基本情報|高輪 花香路
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 高輪 花香路(グランドプリンスホテル高輪内) |
| 所在地 | 〒108-8612 東京都港区高輪3-13-1 |
| 電話 | 03-3447-1117 |
| 客室数 | 全16室(全室和室スイート) |
| 客室タイプ | 花香路スイート/和室ガーデンプレミアスイート/和室ガーデンスイート/和室デラックススイート/和室スイート |
| チェックイン | 午後3時 |
| チェックアウト | 正午 |
| ラウンジ | ラウンジ 桜彩(4階・宿泊者専用) |
| スパ | SPA たゆた(5階・宿泊者専用・事前予約制・午後2時から午後7時) |
| 提携ラウンジ | ザ・プリンス さくらタワー東京 エグゼクティブラウンジ/グランドプリンスホテル高輪 クラブラウンジ 花雅/グランドプリンスホテル新高輪 クラブラウンジ |
| 無料利用施設 | サウナ&ブロアバス、フィットネスジム(ザ・プリンス さくらタワー東京 地下1階) |
| 加盟 | スモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールド(SLH) |
| アクセス | 品川駅 高輪口より徒歩約5分/都営地下鉄浅草線 高輪台駅A1出口より徒歩約3分 |
※館内施設・客室・ラウンジ・スパ等の情報は、高輪 花香路の公式サイトおよび公式発表に基づきます(2026年9月時点)。料金・営業時間・ラウンジの利用条件・送迎サービスの対象は変更となる場合があるため、最新情報は公式サイトをご確認ください。ヒルトン・オナーズ特典の適用条件はヒルトン公式の規約に従います。




































